私の親戚の中に、車椅子で生活している人がいます。今年64歳になるのですが、8年前に飲酒運転の事故に巻き込まれ、胸から下が完全に麻痺してしまいました。
元々そのおじさんは、車や大型バイクを何台も所有し、仲間と走り回ることが大好きな、いわゆる“男の趣味”を全力で楽しむタイプの人でした。リーダー気質で人望も厚く、自分から率先して動くような方だったので、事故によって突然、人の助けなしでは生活できなくなった現実を受け入れるのは、本当に苦しかったと思います。
ですが現実から逃げず、少しずつ今の生活を受け入れていきました。新しい人脈や趣味を作り、「自分でできること」と「できないこと」をしっかり理解しながら生活を築いていました。
最初はリハビリのために始めたスケジュール管理も、今では毎週1週間の予定を自分で組み、それをきっちりこなすことが日課になっていました。今でも体力作りや筋力維持のために、ボクシングや車椅子テニスを続けています。さらに車も自分で運転できるよう改造し、行動範囲も自分の力で広げていました。
久々に会った姿を見ると車椅子生活になる前と変わらないくらい堂々としていて、とても自然体でした。「自分にできること」と「できないこと」を受け止め、その上で努力を積み重ねてきたからこそ、今の余裕や自信のある姿に繋がっているんだと思います。
人は環境が大きく変わった時、どうしても失ったものに目を向けてしまいます。おじさんは失ったものではなく、“今の自分にできること”に向き合い続けていました。
その姿を見て、自分自身も仕事をする上で、「できない理由」を探すのではなく、「今の自分にできることは何か」を考え続けることの大切さを改めて感じました。環境や状況が変わっても、その中でできる努力を積み重ねていける人間でありたいと思いました。

