北海道に釧路湿原という、日本で一番大きな湿原があります。
数千年という長い年月をかけて育まれてきた豊かな自然です。
その場所で今、メガソーラーと呼ばれる大規模な太陽光発電の建設が進められているそうです。
私がそのことを知ったのは、SNSでたまたま流れてきたオンライン署名でした。
「釧路湿原でのメガソーラー設置を中止してほしい」というもので、そこで初めて現状を知りました。
正直、私はそれまでメガソーラーについて詳しく知りませんでした。
調べてみると、屋根に設置する一般的なソーラーパネルとは違い、大規模な発電を可能にする施設であることがわかりました。
二酸化炭素を出さずに発電できるので、地球温暖化対策の一環として全国で導入が進んでいるそうです。
ただし、良い面ばかりではありません。
まず、大規模な土地が必要になるため、森林伐採や自然環境の破壊につながる恐れがあります。
これは釧路湿原で反対の声があがっている大きな理由でもあります。
さらに、太陽光発電は天候に左右されやすく、パネルの寿命は20〜30年程度だそうで、廃棄やリサイクルの仕組みが十分に整っていないまま設置が進められてるそうです。
また、火災が起きた場合には感電の危険もあり、簡単に消火できないケースもあるそうで、調べるほどデメリットだらけのように感じました。
もちろん、再生可能エネルギーの導入はSDGsの観点から必要な取り組みだと思います。
でも「環境に優しい発電」を掲げながら、そのために大切な自然を壊してしまうのは、本末転倒なのではないか…そんな疑問も拭えません。
私には今小さな子どもがいるのですが、その存在もあってか、自分がいなくなった後の未来について考えることが増えました。
次の世代がどんな環境で生きていくのか。
それは、今を生きる私たち大人の選択にかかっているのだと思います。
釧路湿原のメガソーラー計画は、偶然SNSで知った出来事でした。
でも、こうした小さなきっかけが未来を考える大切な入口になるのかもしれません。
今の時代、情報はSNSやネットから簡単に手に入ります。
大事なのは、それを知るだけで終わらせず、自分なりに考えること。
そして必要なら声を上げることや行動を選ぶこと。
その積み重ねが、未来の環境を守る第一歩になるのではないかなと感じます。