選択

私は幼い頃からテレビっ子で、中でもドラマを好んでよく見るのですが、自分でも驚くぐらいに覚えていなくて、
そんな私が唯一記憶にあるセリフがあって、それについて話したいと思います。

それは「ゆとりですがなにか」というドラマの就活のシーンに出てくる
「世の中には知らないまま死んでいくこと、できない経験、行けない国、会えない人がいっぱいいて、無限の選択肢の中からこの時間を選んでここにいる。だから自分の選択に、誇りと責任を持ちたい。」
というセリフなのですが、私はこのセリフを聞いたときにある想像をしました。

自分の前にはたくさんのドアがあって、開けないとその先がどうなっているかはわからなくて、
開けるとそのドアごとの物語があるのですが、しばらくしたらまたドアが出てきて・・・
その時々でドアの数は違うものの、それが永遠にずっと続きます。
私はこのイメージをしたときに、わくわくするとか面白いよりも、怖い、しんどいと感じました。

選択には、今日のランチをAランチにするかBランチにするかのような軽いものから、
他人の人生を左右するような重いものまで色々あると思いますが、
「これが最後のドアになるかもしれない」と思ったときに、その選択に軽いも重いもなくて、
だからこそひとつひとつの選択に誇りと責任をもたないといけないと感じました。

と同時に、今まで数え切れないほどのドアをそれぞれが開けてきて、その道が混じりあって出逢った人達は、私が出逢うことを選択した人達であって、
だから大切にしたいし、その人達にも、この選択で良かったな、出逢ってよかったなと思ってもらえるような人になれたらと思います。

M.